妻は結婚前から写真を撮るのが好きで、エスピオミニというコンパクトフィルムカメラを愛用していました。
結婚したら、2人の思い出をいいカメラで残したい。
そんな話もありフィルム一眼レフカメラを購入することにしたんです。
まだ若い2人でしたし、レンズキットで7万か8万円くらいのカメラを買うには勇気が必要でした。
それでも「Nikon U」というファミリー・初心者向けの一眼レフがいいんじゃないか、という話になって、名古屋にあった「アサヒドーカメラ」で購入したんです。
このカメラを買った数ヶ月後には「新婚旅行」が控えていました。初めての一眼レフですし、使い方を覚えるために説明書を読み込み、本屋さんで「初めての一眼レフ」みたいな本を買って勉強したんですよね。
旅行前にフィルムを2本ほど試し撮りして「やっぱりいい写真が撮れるね!」なんて話したのを思い出します。
新婚旅行が悪夢に変わる
僕たち夫婦が北海道を新婚旅行に選んだのは「北の国から」というドラマが好きだったこともあるんです。
当時、聖地巡りという言葉があったのか覚えていませんが、札幌、小樽、そして、北の国からの舞台になっていた富良野を巡りました。

今回、アップしている写真は全て妻が撮影したもので「エスピオミニ」というPENTAXのコンパクトフィルムカメラで撮影したものです。

富良野で泊まったホテルは「新富良野プリンスホテル」です。北の国からの聖地的には「富良野プリンスホテル」なんですが、新婚旅行なので新しい方がいいよね!って話でこちらのホテルを選びました。

北の国からは、1983年から2002年まで放送されたドラマです。僕たちが新婚旅行をしたのは2001年です。
この時、2002年に放送される「北の国から 2002遺言」のロケが行われていたんです!

聖地巡りをしていて、石の家の近くまで行くと撮影中で近くまで行くことができず、遠くから撮影の風景を見れました。これはマジで感動です!
さらに感動は続きます。
「新富良野プリンスホテル」に戻ると、ガッツ石松さんがいたんです。
テレビで見るより、シュッとしていて格好よかったです。妻と2人で感激していたら、ホテルのロビーにギバちゃん(柳葉敏郎さん)が!
マネージャーさんと2人だったので、勇気を出して声をかけ、ギバちゃんと僕と妻の3人で写真を撮ってもらいました。使ったカメラは「Nikon U」です。
この時の写真ですか?ありません。写真が無いんです……。
忘れられない写真屋さんの顔
新婚旅行で撮影したフィルムは全部で7本。
旅行から帰って、いつも出していた写真屋さんに現像をお願いしました。「7本も?どこか行かれたんですか?」「新婚旅行ですか!北海道?羨ましいです」みたいな会話をしました。
翌日、写真屋さんに入ると、店長さんの顔があからさまに暗くなりました。あの顔は今でも忘れられません。申し訳ないような、悲しいような、そんな表情でした。
「実は…今回のフィルム、1枚も写ってなかったんです…」
そんなことある!?!?
しっかりとシャッターも切れたし、最後まで撮り終わったら巻き上げてくれたし、普通に使えていたのに!?
さらに、翌日、写真屋さんにカメラを持っていき見てもらうと、シャッター幕が噛んでしまって少しだけしか動いていない状況だと説明されました。
初期不良だと思って、購入したアサヒドーカメラに行って話をしたものの、半笑いで使い方が悪かったのでは?みたいな反応をされて、僕たち夫婦が気合を入れて買った一眼レフのスタートは最悪な結果に。
でも、旅行の思い出は最高だった
フィルムカメラには、シャッターを切った瞬間には結果がわからないという不確かさがあります。でも、それが今の時代にウケている理由の一つだと思います。
しかし、その不確かさが、時に悲劇を生むんですよね。
もちろん、スマホでもデジカメでも壊れたら同じようなことになりますが、2人の思い出が消えるわけではないんです。
結局のところ、この話は2人の間でずっと語り継がれるネタになりましたし、こんなに新婚旅行の写真が少ない夫婦もいないのでは?と、笑い話になってます。
この後も、カメラを嫌いになることはなく、25年以上夫婦で写真を撮り続けています。
もし、7本のフィルム全てが写っていたら、写真の趣味は続いていなかったかもしれません。撮れなかった悔しさが、もっと撮りたいという気持ちに変わっていったんですよね。
写真がないけど、ニコンのカメラは好きだし、最高の新婚旅行でした。
それじゃ、また。
※今回の記事はnoteからの転載です。元記事はこちら↓


