かつては格安スマホのイメージが強かったASUSのスマートフォンですが、昨年発売された「Zenfone 8」は、Snapdragon 888搭載、IP68防塵防水、おサイフケータイ対応とコンパクトなボディに魅力的な機能を詰め込んだハイエンドモデルでした。
今回レビューする「Zenfone 9」も、同じくコンパクトで高性能。プロセッサーはさらに進化した「Snapdragon 8+ Gen 1」を搭載していますし、バッテリー容量は驚きの4,300mAhです。さらにカメラ機能がすごいんですよ。なんと、広角カメラには「6軸ハイブリッドジンバルスタビライザー」を搭載しています。
このジンバルスタビライザーを使った動画撮影は衝撃でした。動画撮影時の設定に「手ぶれ補正」があるんですが「OFF」「普通」「HyperSteady」から選べます。特に「HyperSteady」をオンにした場合、スマホとは思えないほど滑らかな映像が撮れました。
最初にテスト撮影した時は、あまりにも手ブレ補正がすごくて笑っちゃうレベルでした。スマホ用の3軸電動ジンバルを使わずに、ここまでヌルヌルの動画が撮れるのは驚きでした。
ということで、今回、発売に先駆け「Zenfone 9」を試用させてもらったので、レビューを書いていきます。ファーストインプレッションは最高で、ハイエンドでコンパクトなスマホを探している方にオススメです。
ASUS Zenfone 9 レビュー
今回レビューしているカラーは「ミッドナイトブラック」で背面はこんな感じ。少しマットな素材が使われているので指紋も目立ちにくいです。FeliCa(フェリカ)にも対応しているので「おサイフケータイ」による電子マネーや交通系ICカードを使用することも可能です。
スマホカバーも付属しているのは嬉しいポイント。その他、充電器、充電ケーブル、説明書などが入っていました。それでは、Zenfone 9の外観を細かく見ていきましょう。
デュアルカメラ搭載です。5000万画素の広角カメラ(F1.9)、1200万画素の超広角カメラ(F2.2、画角 113 ̊)で、広角カメラ側に「6軸ハイブリッドジンバルスタビライザー」が搭載されています。
広角カメラの方が厚みがあり、超広角カメラのが薄くなっています。広角カメラ側にジンバルが内蔵されているから、どうしても厚みが出ちゃうんでしょうね。
サイドにはボリュームボタンと電源ボタン(ZenTouchボタン)です。このZenTouchボタンですが、指でスワイプすることで通知をチェックできたり、ダブルクリックで音声入力が起動したり、片手で操作しやすい多機能ボタンになっていました。もちろん「指紋認証」にも対応です。
本体上部には3.5mmイヤホンジャックがありました。有線イヤホンを使う方には嬉しいポイント。
本体下部には、SIMカードスロット、マイク、Type-Cポート、スピーカーなどがあります。充電は30Wの急速充電にも対応しているのもポイント。
ちょっと写真だと分かりにくいけど、フロント左上部にインカメラがあります。とにかくZenfone 9は、このサイズが魅力です。片手で楽に操作できる高性能なスマホってポイント高いです。
Zenfone 9のカメラを試してみた
カメラのUIは、分かりやすくシンプル。このブログではカメラ関連のレビューが多くなっているので、Zenfone 9にカメラ機能にも期待しちゃいます。まずは、超広角カメラと広角カメラの画角をチェックしてみます。
こちらが超広角カメラの画像です。14.4mmということでかなり広々した写真になりました。全体的に鮮やかでシャープネスが強めですね。左下の影になった部分も、黒つぶれせず諧調が残っていて、予想より好きな感じの写りでした。
広角カメラで撮影するとこんな感じ。先ほどより少しだけ解像度が上がったように感じます。続けて、広角カメラで2倍、8倍を試してみました。
ここまでは許容範囲内ですが、さすがに8倍のデジタルズームは塗り絵っぽく画質が粗くなりますね。
ただ、スマホで撮影しているときは「意外とキレイだな」と、思いました。
写真も動画もそうなんですが、Zenfone 9で撮影してスマホ内で楽しむだけだったら、めちゃくちゃキレイに見えます。しかし、パソコンにファイルを保存してチェックすると粗さを感じてしまうんですよ。
とはいえ、パパッと撮って、この雰囲気ですからね。ビビッドでシャープでSNSに投稿する写真だったら満足できると思います。
パノラマ機能を使ってみました。これも楽しかったです。次は「ポートレートモード」を使った写真です。
背景がしっかりとボケていい感じの写真が撮れました。
ただし、逆光にはかなり弱く、動画でも静止画でもフレアが激しいです。
明るいレンズを搭載しているので、被写体に近寄ればこれくらいは背景がボケてくれます。また、超広角カメラは4cmまでの近接撮影ができるので、小物の撮影も楽しかったです。
食べ物の写真も、美味しそうな色味で撮れていい感じ。
最近のハイエンドスマホはトリプルカメラも増えていますが、Zenfone 9はデュアルカメラでも十分楽しかったです。多少、塗り絵っぽい感じになるのが気になりますが、先ほど書いたようにスマホで撮って、スマホの中で写真を楽しむだけだったら、いい感じの雰囲気だと思います。
そして、次は動画のテストです。これがマジですごかった!ほんと、撮影していて笑っちゃうレベルの手ブレ補正でした。
Zenfone 9の動画性能をテスト
何度か書いているように、 Zenfone 9の広角カメラには「6軸ハイブリッドジンバルスタビライザー」が搭載されています。さらに電子式手振れ補正(EIS)が使えるので、驚くほど滑らかな映像が撮れます。
特にHyperSteady(手ブレ補正:強)をオンにすると、走っても動画にブレを感じずドローンで撮影しているかと思うほどの映像になりました。
もちろん、パソコンの大きなディスプレイで映像を見ると多少のブレは感じますが、スマホの画面で見るだけなら感動するレベルの滑らかさ。これは他のスマホでは味わえない性能だと思います。
基本的な使い心地も抜群
Zenfone 9には、ZenUIが搭載されていますが、Android UIと似たような雰囲気なので、違和感なくサクサク使えました。また、ディスプレイも美しく、スピーカーも高性能なので、音楽や動画を楽しみたい方にもオススメです。
BluetoothのコーデックはaptX HD、aptX adaptive、LDAC、AACなどに対応しています。個人的に「LDAC」に対応しているのは魅力だと思いました。
Amazonミュージックで試してみましたが、しっかりとUltra HD音質で再生され、ワイヤレスイヤホンで高音質の音楽を楽しめました。
また、ちょっと面白いポイントとしては「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」というスマホゲームとコラボした限定壁紙がプリインストールされていることです。
ゆるキャン好きな方だったら、嬉しいと思います。自分も試用期間中はこの壁紙を使っていました(笑)
Zenfone 9には顔認証もありますが、サイドのボタンを使った指紋認証も搭載されています。どちらもサクサク動きますし、顔認証はマスク着用にも対応しているので、お出かけ時でも安心。
リフレッシュレートは最大120Hzに対応しています。もちろん常に120Hzを使うとバッテリー消費が激しくなるので、注意が必要ですが、操作感はヌルヌルで最高。さらに本体はIP65/IP68の防水・防塵対応です。もう、書ききれないほど基本的な性能が抜群なんです。
今回レビューしたのは、Zenfone 9本体のみですが、バックパックなどのショルダーストラップに Zenfone 9 を取り付けられる「Zenfone 9 Smart Backpack Mount」なども発売されます。
強烈な手ぶれ補正を使った動画撮影が便利になるアイテムで、背面カメラを前方に向けた状態でバックパックに固定できるようになっており、ハンズフリーで動画撮影を行えるそうです。
まとめ
Zenfone 9の本体カラーは4色展開になっていますが、最上位モデルはミッドナイトブラックのみで、ミドルモデルがムーンライトホワイトとミッドナイトブラックの2色展開です。
どの色も大人っぽく、男女問わず使えそうです。価格は99,800円から。
コンパクトで動画性能も抜群のスマホを探している方がいたら、Zenfone 9はおすすめ度高いので、気になった方は公式サイトをチェックしてくださいませ。それじゃ!また!