しばらく前にロモのペッツバールレンズ「New Petzval 85 Art Lens」のレビューを書きましたが、フルサイズミラーレス用のPetzval Lensの中古品を発見したので買ってみました。
実際に使ってみると、強烈なぐるぐるボケが楽しいレンズでしたが、自分が使っているソニーα7Cとの組み合わせだとピントリングが回しにくかったり、持ちにくかったり微妙な部分もありました。ということで、そのあたりも含めファーストインプレッションをまとめていきます。
New Petzval 55 mm f/1.7 MKII:レビュー
以前レビューした「New Petzval 85 Art Lens」は、レンズ横にあるノブを使ってピントを合わせましたが、こちらのレンズは通常のレンズのように鏡胴部分にピントリングがあります。また絞りもプレートタイプではなく一般的な虹彩絞りが採用されています。
上部に見える「1〜7」のリングは、ぐるぐるボケの強弱を調整するためのものです。次の写真は「ぐるぐるボケ:7」と「ぐるぐるボケ:1」を比較したものになりますが、このリングを調整するだけでかなり雰囲気が変わります。
同じレンズなのに、光の入り方が関係するのか、ボケ調節リングを変えると写真の色味まで変わって不思議なレンズです。
このレンズもう一つの特徴は「ボケの形を変えられるウォーターハウス式絞りプレート」です。
レンズの中心部分にプレートを差し込む穴があります。付属していたプレートは全部で5枚。デフォルトで使うのは真ん中に写っている丸いプレートです。
星形やハート型のプレートを入れると、その形のボケが出現します。試しに星形のプレートをレンズに差し込むと……
こんな感じになります。しっかりとした撮影は試せてないのでサンプルが空気清浄機の写真で申し訳ないです(笑)
こんな感じでボケがさまざまな形に変化します。夜景撮影やポートレート撮影で使えば、面白い写真が撮れそうです。
それでは実際に「New Petzval 55 mm f/1.7 MKII」を使って撮影した写真を何枚かアップします。全てα7CのJPEGで撮影後、Lightroomに読み込み色味を調整しています。
New Petzval 55 mm f/1.7 MKII:作例写真
手前にある被写体と背景までの距離がうまくフィットすると強烈なぐるぐるボケが発生します。今回の撮影ではボケ調節リングを最大の7にした写真がほとんどです。
シャボン玉のようなボケが渦を巻くように出現しました。これはめちゃくちゃ面白いです!
あまりにも強烈な個性なので、被写体を選ぶレンズになりますが確実に面白い写真が撮れます。
少しだけ絞って撮影したときも、中心部分だけにピントが合って周辺がボケるので普通のレンズとは違う雰囲気を味わえます。
次の写真は少しだけ逆光で撮影しましたが、フレアも強烈です。
こんな感じで撮影した写真には大満足なんですが、最初に書いたようにα7Cとの組み合わせだと撮りにくいのがデメリットでした。
New Petzval 55 mm f/1.7 MKIIが使いにくいポイント
グリップが小さいα7Cだと右手でグッと奥まで持つと中指や薬指がピントリングに触れてしまいます。さらに、左手でピントリングを操作しようと思うと……
ピントリングが手前にあるので回転させる時に、右手と左手があたってしまうし、とにかく撮りにくいレンズです。変わったレンズは大好きなんですが、このカメラとの組み合わせだと手が痛くなるほど撮りにくいです(笑)
まとめ
撮影した写真は強烈なので、これからも使いたいと思っていますが手が痛くなったので心が折れかけています。このレンズはグリップが深い「α7 III」みたいなミラーレスの方が使いやすい気がします。
ということで、ぐるぐるボケの強弱を調整可能な変態レンズ「New Petzval 55 mm f/1.7 MKII」を使ってみた感想を簡単にまとめてみました。次はポートレート撮影で使ってみようかな。それじゃ!また!