これまで大量のフィルムカメラを使ってレビューを書きましたが、今回は「本当に好きで使いまくったコンパクトフィルムカメラ」を紹介していきます。一眼レフと違ってコンパクトで軽いので気軽にバッグに放り込んで出かけることができますし、個性的な写りのカメラも多いので普通のデジカメとは違った写りを楽しみたい方にもおすすめです。
LOMO LC-A+
まずは自分が1番好きなフィルムカメラ「LOMO LC-A+」から紹介します。ベースになっている「LOMO LC-A」は1984年に登場した古いカメラです。LC-Aは2005年に一度生産中止になりましたが、ファンからの熱望、ロモグラフィー社の情熱で新機能をプラスして復活したのが「LOMO LC-A+」です。
ビビッドな色味と周辺光量落ちがポイントで、他のカメラとは違う独特の雰囲気を作り出してくれるのが魅力です。
ピント合わせは本体横のレバーを距離に合わせて4種類から選びます。ですから、慣れるまでは思ったような写真が撮れないカメラになりますが、慣れてしまえばノーファインダーでもピント合わせができて便利だったりします。
本体下部にあるMXスイッチを使えば、同じコマに写真を重ね撮りすることも簡単にできます。
ほとんどの操作がアナログなので、スマホやデジカメとは違ったフィルムカメラ独特の雰囲気を楽しみたい方に使ってもらいたい1台です。また他のカメラとは違って現在でも新品で購入可能なのも魅力です。
FUJIFILM NATURA CLASSICA(ナチュラクラシカ)
2010年に知り合いから格安で譲ってもらった「NATURA CLASSICA」も愛用しまくりでした。最高に使いやすくて写りも抜群。使えば使うほど好きになるカメラで、フィルムを通した本数はこのカメラが1番多いと思います。しかし…使いすぎでフィルムに傷が入るようになり手放してしまいました。
28mm〜56mm(F2.8~5.4)の明るいズームレンズが使いやすく、スナップ撮影からテーブルフォトまでどんなシーンでも安心して撮影できます。現在は販売が終了していますが「NATURA1600」というフィルムとセットで使うと、室内の暗い場所でもきれいに撮れてマジで最強でした。
またこのカメラを通じてたくさんの人と出会いました。NATURA CLASSICAと出会ってなかったら自分の人生も違ったものになっていた気がします。それくらい思い入れのあるカメラなので…タイミングが合えばもう一度手に入れたいです。
PENTAX ESPIO MINI(エスピオミニ)
こちらはツマーが愛用している「ESPIO MINI(エスピオミニ)」です。1994年にペンタックス75周年記念モデルとして発売されたコンパクトフィルムカメラで、32mm F3.5の単焦点レンズを搭載しています。こういうカメラには珍しくバルブ撮影機能が付いていたり、フィルムレールが金属製だったり、外装はプラスチックで安っぽいけど中身は本格的なカメラに仕上がっています。
ツマーはこのカメラを4台所持していて、今でも日常的に使っています。32mmという絶妙な画角とF3.5と適度な明るいレンズが魅力で、お散歩カメラ、旅行用のスナップカメラとして最高なんです。
BABYLON.4(バビロン4)
4つのレンズを使いさまざまなスタイルの分割写真を撮影する事が出来るトイカメラ「BABYLON.4(バビロン4)」もお気に入りのカメラです。1回のシャッターで1/4コマづつ撮影していく撮影モードや、1回目のシャッターで上2コマ、次に下2コマを撮っていく撮影モード、連写モードなどがあるので、36枚撮りのフィルムでもシャッター回数はかなり多くなります。
普通の連写カメラと違って、時系列が分かる動きのある写真を撮ることもできますし、連写モードを使えば早い動きの被写体もバッチリ写せます。
個人的に大好きなカメラになりますが、そこまで人気があるわけではないのでフリマアプリなどで探せば数千円で買えるはずです。ちょっと変わったフィルムカメラを探している方におすすめ。
FUJIFILM CARDIA MINI TIARA ZOOM
近所のリサイクルショップで1480円という激安価格で売っていたので、試しに買ってみたら予想以上の写りでここ数年使いまくっているのがFUJIFILMの「TIARA ZOOM(ティアラズーム)」です。TIARAといえば28mm/F3.5の単焦点レンズを搭載したモデルが人気ですが、こちらは「28mm〜56mm(F4.5~F7.5)のズームレンズを搭載した後継機」になります。
そこまで明るくないズームレンズになるので、あまり期待してなかったのですが…意外や意外、NATURA CLASSICAに似た雰囲気の写りで、どんな場所でも使いやすいカメラでした。
唯一のデメリットは最短撮影距離が長いことでしょうか。テレ側で0.6m、それ以外は0.8mなのでテーブルフォトなどで使うと微妙な距離感です。それ以外は普通に使いやすいカメラになるので、壊れるまで使いまくろうと思っています。(すでに背面液晶が壊れかけてるけど…)
FUJIFILM NATURA S(ナチュラS)
先ほど紹介したNATURA CLASSICAより5年前に発売された「NATURA S」も愛用しています。こちらは24mmの広角単焦点レンズを搭載したコンパクトフィルムカメラになります。しかもF1.9です!室内であればフラッシュを使わず雰囲気のある写真が撮れます。
このカメラが発売された時代の24mmといえば超広角レンズでしたが、現在はスマホカメラの広角レンズに慣れている方が多いので、24mmでも広すぎると感じず自然に撮影できると思います。また40cmまで近づいて撮影できるのでテーブルフォトでも使えて便利です。
NATURA CLASSICAと比較すると少し特殊なカメラになりますが、失敗写真が少ない安心感と広々した画角が気に入っているので旅行カメラとして愛用しています。
Vivitar Ultra Wide&Slim
LoveトイカメラというMOOK本の付録だった「clover san(クローバーサン)」も大好きなカメラです。クローバーサンというネーミングになっていますが、ベースは「Vivitar Ultra Wide & Slim」という安いカメラです。このカメラ最大の特徴は22mmの超広角レンズです。
2300円という激安の付録カメラになるのでレンズもプラスチックです。フィルムを入れたらシャッターを切るだけのシンプルなカメラになりますが…広々した画角とゆるゆるの写りが最高なんです。
逆光で撮影すると強烈なフレアが出現します。これが楽しくてわざと逆光で撮りたくなります。
少し前から「写ルンです」が人気でフィルムカメラに興味を持つ方も増えているそうです。Vivitar Ultra Wide & Slimはフラッシュはないけど、写ルンですと同じような感覚で気軽に撮影できてカメラ本体も激安なので若い方にも試してもらいたいですね。
まとめ
今回は自分が実際に使ったコンパクトフィルムカメラからおすすめの7台を紹介してみましたが、これ以外にも素晴らしいカメラはたくさんあります。ですから好きな1台を買って試してもらいたい。そう言いたいところですが…数年前からコンパクトフィルムカメラの中古価格が高騰していますし、フィルムの数も減って価格も上がっています。
ですから、以前よりフィルムカメラを始めるハードルは高くなっています。しかし、こんな状況だからこそ気になっている方は今すぐフィルムカメラをスタートしてもらいたいです。フィルムが無くなったら使いたくても使えなくなってしまうので。それじゃ!また!